C
Claude Academy
クラウド版 Claude Code Job Design & Handoff

クラウド版 Claude Code のジョブ設計と結果受け渡し

約 14 分 · クイズ 5 問 · 演習 2 問
重要キーワード (4 語)
Job Spec (ジョブ仕様) — クラウド版 Claude Code への依頼を構造化した指示書
Definition of Done (完了の定義) — タスクが終わったと判断する条件
Handoff (受け渡し) — 成果物をユーザー側に届ける形式と経路
Artifact (output) (成果物) — PR / ファイル / レポートなどジョブの出力

クラウド版 Claude Code は「指示書を書く仕事」

クラウド版 Claude Code は人間在席なしで何時間も走るので、最初の指示書 (job spec) の質 が結果のすべてを決めます。 雑なプロンプトを投げると、雑な成果物 + 大量の課金が返ってきます。

良い クラウド版 Claude Code 依頼の 5 要素

要素 何を書く
1. 目的 (Why) なぜそれが必要か 「来週の経営会議で競合動向を報告するため」
2. 入力 (Input) データの所在・形式 「Drive の competitors.csv の 30 社分」
3. 手順 (How) 期待する作業フロー 「各社の料金ページを訪問 → プラン構造を抽出 → 表化」
4. 出力 (Output) 成果物の形式・置き場 「Markdown 表形式、Drive /competitor-report.md に保存」
5. 完了の定義 (DoD) 何が揃えば終わりか 「30 社全部、空欄なし、典拠 URL 付き」

❌ 雑な依頼 (これだとダメ)

競合の料金プランを調べて。

→ クラウド版 Claude Code は何社調べる? どこから取る? どんな形式? いつ終わる? 推測で 8 時間動いて、的外れな成果物が返る可能性大。

✅ 良い依頼 (5 要素揃い)

## 目的
来週月曜の経営会議で「競合プライシング動向」を 5 分で報告するため。

## 入力
Drive 内 `/marketing/competitors.csv` の 30 社分のリスト。
- 列: 会社名, 公式サイト URL, セグメント, 国
- 主要セグメントは「mid-market」「enterprise」「smb」のいずれか

## 手順
1. 各社の公式サイトから「Pricing」「料金」「Plans」ページを探す
2. プラン名・月額・年額・含まれる機能をスクレイピング
3. 取れない場合は「N/A」と記録 (推測しない)
4. 通貨は USD に統一 (為替は当日のレートで概算)
5. プランの構造 (フリーミアム / 段階制 / 商談型) を分類

## 出力
Drive `/marketing/competitor-pricing-report-2026-05.md` に以下を保存:

```markdown
# 競合プライシング動向 (2026-05)

## サマリ (3 行)
...

## 全社一覧表
| 会社 | プラン構造 | 最安 (USD/月) | エンタープライズ | 典拠 URL | 取得日 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- |
...

## セグメント別の傾向
### Mid-market
...
### Enterprise
...

## 注目すべき動き 5 点
...

完了の定義 (DoD)

  • [ ] 30 社すべて表に行がある (N/A 含む)
  • [ ] 各行に典拠 URL と取得日がある
  • [ ] サマリ 3 行が完成している
  • [ ] 注目すべき動き 5 点がある
  • [ ] レポートが Drive に保存され、URL を返す

制約

  • スクレイピングは 各社サイトの robots.txt を尊重
  • 1 社あたり最大 3 ページまで読む (それ以上は深追いしない)
  • 推測で数値を入れない (取れなかったら N/A)
  • 全工程の所要時間は 4 時間まで。超えそうなら中断して状況報告

連絡

  • 完了したら Slack の #marketing-reports に「完了通知 + 主要発見 1 行」
  • 途中で詰まったら同チャンネルに状況報告 (「30 社中 18 社まで処理済、ここで何をすべき?」)
→ これくらい書いて初めて、人間相当の品質の成果物が返る。

---

## 結果の受け渡し (Handoff) パターン

成果物をどう受け取るかも設計の一部。

### パターン 1: Drive / Notion へのファイル保存

最も一般的。Connector 経由でクラウドに保存。

出力: Drive /team-folder/output-YYYY-MM-DD.md

→ 共有しやすい、履歴が残る、レビューしやすい。

### パターン 2: GitHub PR

コード変更を伴うタスク。

出力: 新ブランチ cw/<task-id> に commit → PR 作成 PR title: "[クラウド版 Claude Code] React 17→18 migration" PR body: 何をしたか + 変更ファイル一覧 + テスト結果

→ レビュー → マージで本番反映。GitHub Actions の CI もそのまま走る。

### パターン 3: Slack / メール通知

軽めの結果や進捗報告。

出力: #updates チャンネルに「完了。サマリ: ... 詳細:

→ チームに非同期で共有。

### パターン 4: ダウンロード可能なファイル

CSV / XLSX / PDF / ZIP など。

出力: claude.ai のチャット内で「ダウンロード」リンク表示

→ 個人で受け取って手元で使う。クラウド版 Claude Code の VM が消える前にダウンロード推奨。

### パターン 5: ダッシュボード更新

社内ダッシュボードに数値を流し込む。

出力: 社内 API POST /api/reports/competitor-pricing に JSON で投稿

→ 自動化フローの一部として組み込む。Custom Connector が必要。

---

## 進捗の扱い方

クラウド版 Claude Code は実行中も逐次状況を見せます。

### モニタリングのコツ

- 🟢 **明らかに順調**: 離席して別作業
- 🟡 **微妙な進捗**: 1 時間後に戻ってチェック
- 🔴 **詰まってる気配** (同じファイルで何度も止まる、エラーが繰り返す): 介入

### 介入の仕方

実行中に追加プロンプトを送れる:

ここまでの進捗ありがとう。robots.txt で取れない 3 社は スキップして、残り 27 社で完了して。

→ クラウド版 Claude Code は受け取って軌道修正。

### 中断・キャンセル

明らかに方針が違う方向に進んでいる時は **早めにキャンセル** が吉。
損切りせずに 4 時間後に「ダメな成果物」を受け取るより、30 分でキャンセルして仕切り直す方が安い。

---

## 失敗時のリカバリー

### クラウド版 Claude Code が「無限ループ」しそうな時

- 同じエラーが 3 回以上繰り返される
- 「あと少しで終わります」と言いつつ進捗ゼロ
- → **Esc またはキャンセル**

### 成果物の品質が低かった時

そのまま再依頼するのではなく、**何が悪かったか** を明示してから再依頼:

前回の出力は <理由> で不十分でした。 次は <修正点> を必ず守って再実行してください。 Drive のファイルは上書きせず -v2.md でお願い。

### よくある失敗パターン

| 失敗 | 原因 | 対策 |
| --- | --- | --- |
| 30 社のうち 5 社しか調査していない | 「途中で諦める基準」が曖昧 | DoD に「30/30 必須」と明記 |
| 推測で数値を入れている | 「取れなかった時の挙動」未指定 | 「取れなかったら N/A」と明記 |
| 形式が崩れた表 | 出力形式の指定が不足 | サンプル出力を 1 行入れる |
| 4 時間後にようやく失敗報告 | 中間報告のタイミング未指定 | 「30 分ごとに進捗報告」を入れる |

---

## ジョブ仕様テンプレ (コピペ用)

目的

<なぜこのタスクをやるか、ビジネス文脈>

入力

  • データ: <所在 / 形式 / 件数>
  • 参考: <参照すべき資料・ガイドライン>
  • アクセス: <必要な認証・Connector>

手順

  1. <ステップ 1>
  2. <ステップ 2>
  3. <ステップ 3> ...

出力

  • 形式:
  • 置き場:
  • ファイル名:

完了の定義 (DoD)

  • [ ] <チェック項目 1>
  • [ ] <チェック項目 2>
  • [ ] <チェック項目 3>

制約

  • 時間: 最大 、超えそうなら中断して報告
  • 品質: <推測しない / 出典必須 / etc>
  • 倫理:

連絡

  • 進捗: <30 分 / 1 時間 ごとに、どこに>
  • 完了: <どこに通知>
  • 詰まったら: <どう報告> ```

このテンプレを Project Knowledge に入れておくと、毎回コピペするだけで品質の高い依頼が書けます。

▶ クラウド版 Claude Code ジョブ仕様レビュー
次のジョブ仕様を改善してください。問題点と修正案を示し、最後に修正版を全文で示してください。 「競合 SaaS 30 社の料金プランを調べて表にして。Drive に保存して。なるべく早く。」

Hands-on 演習

演習 1: ジョブ仕様を 5 要素で書く

あなたが クラウド版 Claude Code に依頼したいタスクを 1 つ選び、目的 / 入力 / 手順 / 出力 / 完了の定義 の 5 要素で完全な仕様を書いてください。

チェックリスト: - [ ] 目的が 1 文で説明されている - [ ] 入力データの所在 (Drive 内 URL / リスト) が明確 - [ ] 手順が 5〜10 ステップに分解されている - [ ] 出力の形式・ファイル名・置き場が指定されている - [ ] DoD が箇条書きで 3〜7 件 - [ ] 制約 (時間上限・品質基準・倫理) が書かれている - [ ] 進捗報告と完了通知のチャネルが指定されている

▶ Playground を開いて実行
💡 ヒント

DoD を「定量的に判定可能」な形で書くのがコツ (「30/30 完了」「全行に典拠 URL あり」など)。「品質が高い」のような主観的基準は避ける。

演習 2: 失敗ジョブのリカバリー文を書く

クラウド版 Claude Code から「30 社のうち 18 社しか調査できなかった」という不完全な成果物が返ってきたと仮定し、再依頼のプロンプト を書いてください。

含めるべき要素: - 何が不十分だったか (建設的に) - 残りの 12 社をどう処理してほしいか - 既存の成果物を上書きしないファイル名指定 - 今回の制約変更 (もしあれば)

▶ Playground を開いて実行
💡 ヒント

再依頼では「前回のミスを責める」より「次に何を変えるか」を建設的に伝えるのが効果的。AI に対しても人と同じ。

進捗保存にはログインが必要 クイズに挑戦 (5問)

💬 このレッスンへの質問 (0)

全質問を見る →
質問の投稿には ログイン が必要です。閲覧は誰でも可能です。

まだ質問はありません。最初の 1 件を投稿してみましょう。