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第5章 · Claude Code入門

コンテキスト管理 & /clear 戦略

Context Management & /clear Strategy · 約 12 分

重要キーワード

English日本語説明
Context Window コンテキストウィンドウ 1 セッションで Claude が一度に保持できるトークン上限
Token Economy トークン経済 ツール呼び出し・ファイル読み込み・出力が消費するトークンの考え方
/clear クリア セッションのコンテキストを完全リセットする slash command
/compact コンパクト 会話を要約圧縮し、記憶を残しつつコンテキストを縮小する
/cost コスト セッションのトークン消費・概算費用を表示

なぜ「コンテキスト管理」が大事か

Claude Code は会話が長くなるほど コンテキストウィンドウ (1 リクエストで扱える最大トークン) に近づきます。 詰まると次の症状が出ます:

長時間セッションでは コンテキストを意図的にコントロール するのが上級者の習慣です。

トークン経済 (Token Economy) — 何が context を食うか

行為 消費の規模 (目安)
短い質問 ~50 トークン
中規模ファイル (300 行) を Read ~3,000 トークン
プロジェクト全体を Glob で列挙 ~500〜2,000
Grep で大量ヒット 数千
長文の出力 (1,000 字) ~1,500
Bash 出力 (大量ログ) 数千〜数万 ⚠
画像 1 枚 ~1,500〜3,000
Subagent 呼び出し 結果のみ親に戻るので相対的に節約

⚠️ 特に危ないのは Bash の長いログ出力npm install のフル出力を入れると 1 万トークン超もある。 解決策: head, tail, grep でフィルタ、または subagent 経由で要約だけ受け取る。

/clear vs /compact vs 新規セッション

操作 何が起きる 使う場面
/clear 完全リセット (新規 chat 同等) 話題が完全に変わった / 前の文脈を持ち込みたくない
/compact 過去の会話を要約圧縮 (要点だけ残る) 長くなったが続きで使いたい
Ctrl+C × 2 → 新規 claude 新規セッション (履歴は --resume で戻せる) 長期作業の節目
claude --resume 直前のセッション再開 翌日続きをやる

/compact の挙動

会話履歴を Claude 自身が要約し、要約だけを残す。重要な判断や決定事項は要約に含まれる が、細かいコードのやり取りは消える。 30〜60 分のセッション後の「中休憩」で打つと効果的。

/clear の使いどき

長時間セッションの 3 段階パターン

パターン A: 計画 → 実装 → レビューの分離

[セッション 1] Plan Mode で大規模変更を計画
   → 計画を CLAUDE.md か別ファイルに書き出して保存
   → /clear

[セッション 2] 計画ファイルを @ 参照しつつ実装
   → 完了したらコミット
   → /clear

[セッション 3] git diff を見せて自己レビュー

各セッションがクリーンな状態で始まり、各々のタスクに集中できる。

パターン B: 1 機能 = 1 セッション

機能ごとにセッションを切る。claude --resume で過去のセッションは ID で戻せる:

claude --resume               # 直前のセッション
claude --resume <session-id>  # 特定セッション (一覧は ~/.claude/projects/ 下)

パターン C: 短時間バースト + Subagent

複雑な調査は Subagent (ch6-l5) に投げて、結果のサマリだけ親に戻す。 親セッションのコンテキストを節約しつつ、深い調査ができる。

/cost でモニタリング

> /cost
Total input tokens:     45,302
Total output tokens:     8,114
Total cost (estimated): $0.62
Session length:         01:23:14

定期的に確認する習慣を。5 万トークンを超えたら /compact の合図、と覚えておくと良い。

実用 Tips

よくあるアンチパターン

▶ Token 節約プランナー
1000 ファイルあるリポジトリで「認証周りのバグを修正したい」とき、コンテキストを節約しつつ Claude Code に効率よく作業させる進め方を、ステップごとに 5〜7 段階で提案してください。@ や Subagent や /compact の使いどころも示してください。

演習問題

演習 1: /cost と /compact を使ってみる

Claude Code セッションで以下を試し、トークン消費の挙動を観察してください。

  1. 短い質問を 5〜10 回投げる
  2. /cost で消費量を確認
  3. ファイル 3〜4 個を @ で読ませる
  4. 再度 /cost を確認 (急増しているはず)
  5. /compact を実行
  6. もう一度 /cost (input トークンが減っているはず)

観察ポイント: - ファイル読み込みでどれくらい増えるか - /compact で何割減るか - /compact 後も会話の流れを Claude が覚えているか

スタータープロンプト:
現在のセッションのトークン消費量と、コンテキストを節約するための提案を 3 つください。
ヒントを見る

/compact は要約に成功すると input トークンが半分以下になることもあります。要約後でも会話の主旨は保たれているか確認してみましょう。

理解度チェック

  1. /clear と /compact の違いは?
    1. 両者は同じ操作
    2. /clear は完全リセット、/compact は会話を要約圧縮して継続
    3. /clear はコスト表示、/compact はファイル削除
    4. /clear は API キー変更、/compact はモデル切替
  2. Bash の長いログ出力 (例: npm install のフル出力) を扱う時の推奨は?
    1. そのまま全部 Claude に流す
    2. head/tail/grep でフィルタ、または subagent で要約
    3. /compact を 5 回連打
    4. Opus モデルに切り替える
  3. 「Plan Mode で計画 → 実装は別セッション」のパターンで、間に挟むのに最適なのは?
    1. /cost
    2. /clear (計画は別ファイルに書き出してから)
    3. /help
    4. /login
  4. 「直前のセッションを再開」する CLI フラグは?
    1. claude --restart
    2. claude --resume / -c
    3. claude --revert
    4. claude --history
  5. セッションが「だんだん混乱してきた」と感じた時の最初の一手として最も適切なのは?
    1. もっと強い口調で再指示する
    2. /compact または /clear で文脈を整理
    3. Opus に切り替える
    4. temperature を下げる
解答と解説を見る
  1. B — /clear は完全リセット (新規 chat 同等)、/compact は要約圧縮で文脈を残しつつ縮小します。
  2. B — 巨大ログをそのまま流すと数万トークン消費。フィルタするか subagent に要約させるのが定石。
  3. B — 計画ファイルに保存後 /clear で実装セッションをクリーンにスタート。次セッションで @plan.md で読み戻せます。
  4. B — claude --resume (短縮形 -c, --continue) で直前セッションを再開できます。
  5. B — 混乱は context の肥大が原因のことが多い。/compact (継続) か /clear (リセット) で整理するのが王道です。