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第1章 · Claude入門

Claudeモデルファミリー

Model Family: Opus, Sonnet, Haiku · 約 10 分

重要キーワード

English日本語説明
Opus / Sonnet / Haiku 詩のスタイル 最強・バランス・最軽量を表すモデルサイズ命名
Token トークン LLM がテキストを処理する単位。日本語は約 1 文字 1〜2 トークン
Context Window コンテキストウィンドウ 1 リクエストで扱える最大トークン数
Latency レイテンシ 応答までの時間。Haiku < Sonnet < Opus

モデルファミリー (Model Family)

Claude には用途に応じて複数のモデルが用意されています。 名前は 詩のスタイル から取られており、サイズと能力の関係を表しています。

モデル 性格 主な用途 相対コスト
Claude Opus 最も強力。深い推論・長編生成 エージェント、研究、複雑なコード
Claude Sonnet バランス型。速度と知能の両立 一般的な業務、チャットボット
Claude Haiku 最軽量・最速・最安 大量バッチ、リアルタイム応答、分類

バージョニング (Versioning)

Claude モデルは「世代 (4, 4.5, 4.6, 4.7 ...) × サイズ (Opus / Sonnet / Haiku)」の組み合わせで進化します。 2026 年現在の最新世代は Claude 4.x で、Opus 4.7 / Sonnet 4.6 / Haiku 4.5 が利用可能です。

モデル ID (Model ID)

API で指定するときは正確な ID を使います。

"claude-opus-4-7"        # Claude Opus 4.7
"claude-sonnet-4-6"      # Claude Sonnet 4.6
"claude-haiku-4-5"       # Claude Haiku 4.5

⚠️ モデル ID は時期によって変わるので、本番運用では必ず公式ドキュメントを確認してください。 古いモデルは段階的に廃止 (deprecation) されるので、依存している箇所は移行計画を立てましょう。

モデルの選び方: eval-driven model selection

  1. まず Sonnet で試す (コスト・性能のバランス良好)。
  2. 精度が足りなければ Opus に上げる。
  3. 速度・コスト最優先なら Haiku に下げる。
  4. 「ルーター用に Haiku、本処理に Sonnet」のように 混在させる のも有効。

これは eval-driven (評価駆動) な戦略で、勘ではなく数字で判断します。 評価については第9章で詳しく扱います。

claude.ai のプラン (Pro / Max) と使用枠

claude.ai (Web チャット) は 5 時間ごとのメッセージ枠 で動きます。 枠を使い切るとリセットまで待つか、上位プランに上げる必要があります。 Opus は最も枠を消費するので、初心者ほど「ここぞ」で使うクセが大切

プラン 月額 (USD) Opus Sonnet Haiku Claude Code 想定ユーザー
Free $0 少量 お試し
Pro $20 わずか 普通 限定的 個人ユーザー
Max 5x $100 多め たっぷり あり パワーユーザー
Max 20x $200 大量 大量 大量 開発者・重度利用
Team $25/人〜 あり あり あり 法人共有

💡 正確な料金・上限は変動します。最新情報は https://www.anthropic.com/pricing を必ず確認してください。 Pro が「Sonnet 何メッセージ / Opus 何メッセージ」かは時期により変動。 Max は Pro の 約 5 倍 / 20 倍 の枠と覚えておくと近い。

API 従量課金 (claude.ai のプランとは別建て) はざっくり以下の比率:

モデル 入力 1M トークン 出力 1M トークン Haiku 比
Opus $15 $75 約 25 倍
Sonnet $3 $15 約 5 倍
Haiku $1 $5 1 倍 (基準)

同じプロンプトでも Opus は Haiku の 25 倍。雑に Opus を回すと一瞬で課金が膨らむので注意。

Opus の枠を使い切ったら? — 退避戦略

claude.ai で 「Opus の上限に達しました」 と出たら、すぐ慌てず以下を試す:

元のタスク 退避先 理由
複雑なコード生成 Sonnet コーディングは Sonnet でも十分強い
校閲・要約・翻訳 Haiku 軽作業に Opus はオーバースペック
アイデア出し・ブレスト Sonnet 創造性は Sonnet でも問題なし
深い推論・論文読解・戦略 5 時間待つ or Sonnet で再挑戦 Opus でないと厳しい場面

Claude Code では /model haiku /model sonnet /model opus でその場で切り替え可能。 claude.ai はチャット入力欄上のドロップダウンからモデル選択できます。

モデル別「やるべきタスク」例

🦅 Opus が活きる場面 (ここぞ用)

⚖️ Sonnet が一番使われる場面 ← 普段使いはここ

⚡ Haiku が威力を発揮する場面

🎯 初心者の鉄則: 困ったら Sonnet。重要な意思決定だけ Opus。雑用は Haiku

コンテキストウィンドウとトークン

各モデルが一度に扱える入力の最大長は コンテキストウィンドウ と呼ばれ、Claude 4 系では 200K が標準、1M トークンの拡張版もあります。 日本語は概ね 1 文字 1〜2 トークン、英語は 1 単語 1 トークン 程度です。

同じプロンプトでもモデルで結果は違う

Opus は深い推論、Sonnet はバランス、Haiku はスピード重視で応答します。 実際に違いを見てみましょう。

▶ Haiku で試す
「Pythonのデコレータ」を 3 行で説明してください。
▶ Opus で試す
「Pythonのデコレータ」を 3 行で説明してください。

演習問題

演習 1: 3 モデルを比較する

同じプロンプト を Haiku / Sonnet / Opus の 3 モデルで実行し、応答の質・速度・長さを比較してください。

プロンプト案:

次のフィボナッチ実装のバグを直してください: def fib(n): return fib(n-1) + fib(n-2) if n > 1 else n

観察ポイント: 1. 完了までのレイテンシ (体感) 2. 説明の深さ 3. 修正コードの正しさ 4. usage の input/output トークン数

スタータープロンプト:
次のフィボナッチ実装のバグを指摘し、最小修正版を示してください。

def fib(n):
    return fib(n-1) + fib(n-2) if n > 1 else n
ヒントを見る

Playground 上部の モデル選択 を切り替えて、同じプロンプトを 3 回実行してみましょう。実行後に表示される usage のトークン数も比較ポイントです。

理解度チェック

  1. Claude モデルの名前の由来は何ですか?
    1. 科学者の名前
    2. 詩のスタイル
    3. 音楽ジャンル
    4. 天文学用語
  2. 最も軽量・高速・低コストなモデルは?
    1. Opus
    2. Sonnet
    3. Haiku
    4. 全て同じ
  3. 本番運用で最初に試すべき推奨モデルは?
    1. Opus (最強だから)
    2. Sonnet (バランス型)
    3. Haiku (最安だから)
    4. 毎回ランダムに切替え
  4. 「ルーティング (簡単/難しいを振り分け)」に最も適したモデルは?
    1. Opus
    2. Sonnet
    3. Haiku
    4. 全部 Opus
  5. claude.ai で Opus の使用枠を使い切ってしまった時の現実的な退避先として、コーディングタスクで最も妥当なのは?
    1. 5 時間待つしかない
    2. Sonnet に切り替える
    3. Haiku に切り替える (Opus と同等の品質)
    4. 別アカウントを作る
  6. API 従量課金で Opus は Haiku の何倍程度のコストですか? (おおよその比率)
    1. 約 2 倍
    2. 約 5 倍
    3. 約 25 倍
    4. 約 100 倍
  7. 「1 万件のカスタマーレビューにポジ/ネガのラベルを付けたい」時、最もコスト効率が良いモデルは?
    1. Opus (一番賢いから)
    2. Sonnet (バランス)
    3. Haiku (軽量・高速・最安)
    4. 毎回ランダム
解答と解説を見る
  1. B — Opus, Sonnet, Haiku はすべて詩 (poetry) のスタイルから取られています。
  2. C — Haiku は最軽量で、リアルタイム応答や大量バッチ処理に向いています。
  3. B — Sonnet から始めて、必要に応じて Opus か Haiku に振るのが基本戦略です。
  4. C — ルーティング判定は短く高頻度なので Haiku が最適。本処理だけ Sonnet/Opus に振ります。
  5. B — コーディング能力は Sonnet でも十分高いので、Opus 枠切れ時の現実的な退避先は Sonnet です。Haiku は軽量タスク向け。
  6. C — Opus は入力/出力ともに Haiku の約 15〜25 倍の単価で、合算で約 25 倍に相当。雑に Opus を回すと急に課金が膨らみます。
  7. C — 分類タスクは Haiku で十分な精度が出ることが多く、コスト・速度ともに圧倒的優位。Opus を使うと無意味に高額になります。