重要キーワード
| English | 日本語 | 説明 |
| Prompt Engineering |
プロンプト工学 |
LLM に望ましい応答をさせるための入力設計技術 |
| Zero-shot |
ゼロショット |
例を示さずに直接タスクを依頼する |
| Few-shot |
フューショット |
数件の入出力例を見せてからタスクを与える |
| Token |
トークン |
LLM の処理単位。長いほどコスト・レイテンシが増える |
良いプロンプトの基本原則
Prompt Engineering (プロンプト工学) とは、
LLM に望ましい応答をさせるための入力テキストを設計する技術です。
コードを書くようにプロンプトも 設計・テスト・改善 していきます。
5 つの原則
- 明確さ (Clarity): 曖昧さを排除し、具体的に指示する。
- 文脈 (Context): タスクの背景・対象読者・出力形式を伝える。
- 構造化 (Structure): 役割・指示・入力・出力を分けて記述する。
- 例示 (Examples): 良い出力例を見せる (Few-shot)。
- 段階分解 (Decomposition): 複雑なタスクは小さなステップに分ける。
悪い例 vs 良い例
❌ 悪い例:
「文章を要約して」
✅ 良い例:
「次の議事録を、エンジニア向けに 3 つの bullet point で 100 字以内にまとめてください。
議事録: ...」
良い例には 対象読者, 形式, 長さ, 対象データ が明示されています。
Be the Manager
Anthropic 公式ガイドの言葉に "Treat Claude like a brilliant new employee who has amnesia" があります。
- 優秀だが社内事情を知らない新人 だと思って指示する。
- 推測させるより、必要な情報を 先に明示 する。
- 結果が悪ければ「指示が足りなかった可能性」をまず疑う。
Token (トークン) とコスト感覚
LLM はテキストを token という単位で処理します (英語で約 1 単語、日本語で約 1 文字 ≒ 1 トークン)。
プロンプトが長いと コスト・レイテンシ が増えます。冗長な説明は避けましょう。
プロンプトの 5 部構造 (テンプレ)
[1] 役割 / 人格 (system 推奨)
[2] タスクの説明
[3] 入力データ (XML タグで囲む)
[4] 制約・出力形式
[5] 例 (Few-shot, 必要なら)
実際にやってみましょう。次のプロンプトは「役割」「形式」「制約」が明確なため、出力が安定します。
▶ 構造化されたプロンプトを試す次の機能リリースを 100 字以内・日本語・絵文字なしで Twitter (X) 投稿用に書いてください。
機能: マルチユーザー対応、ダークモード追加、CSV エクスポート機能
何を最初に伝えるかが鍵
最初の数百トークン は LLM の応答に最も強く影響します。重要なルールは 冒頭に書く のが鉄則。
逆に「重要」と何度も繰り返すと、ノイズが増えるだけです。
演習問題
演習 1: 曖昧プロンプトを改善する
次の 悪いプロンプト を、5 原則に沿って改善してください。
「Pythonの本おすすめ書いて」
改善のヒント:
- 対象読者は?
- 何冊?ジャンル?
- 出力形式は?
- 制約は? (発売年・初心者向け、など)
スタータープロンプト:
[ここに改善後のプロンプトを書いてください]
例:
あなたは技術書評家です。プログラミング歴 3 年の中級エンジニア向けに、「設計力を鍛える Python 本」を 5 冊おすすめしてください。
各書籍について、タイトル / 著者 / 推す理由 (50 字) / 想定読者を Markdown 表形式で示してください。日本語で書かれた書籍に限定。
ヒントを見る
良いプロンプトのチェックリスト: ① 役割 ② 対象読者 ③ 形式 ④ 件数や長さの制約 ⑤ 出力例 (任意)。これらが揃っていますか?
演習 2: プロンプトの A/B 比較
悪いプロンプト と 改善版 を Playground で実行し、応答を比較してください。
比較ポイント: 長さ・構造・実用性・トークン消費。
スタータープロンプト:
Pythonの本おすすめ書いて
ヒントを見る
悪いプロンプトでも Claude はそれなりに頑張ってくれますが、目的に合った応答にはなりません。明確さの差が一目瞭然になるはずです。
理解度チェック
-
プロンプトエンジニアリングで最も避けるべきは?
- 明確な指示
- 曖昧な指示
- 出力フォーマット指定
- 例示
-
Claude を扱う際の比喩として公式に推奨されているのは?
- Brilliant new employee with amnesia
- Wise old wizard
- Lazy intern
- Search engine
-
Few-shot prompting とは?
- 短いプロンプトを書くこと
- 出力例をいくつか見せること
- 5 回までしか試行しないこと
- 弾を 5 発使うこと
-
プロンプトで最も影響力が強いのはどの位置?
- 末尾
- 中間
- 冒頭
- ランダム
解答と解説を見る
- B — 曖昧さは LLM が誤解する最大の原因です。
- A — *Brilliant new employee with amnesia* (記憶喪失の優秀な新人) という比喩が公式ガイドにあります。
- B — Few-shot は数件の入出力例を示してパターンを学ばせる手法です。
- C — 冒頭の指示が最も強く効きます。重要なルールは先頭に書きましょう。